Wi-Fiに接続しようとしたら、接続したいネットワーク名(SSID)が一覧に表示されなくて困っていませんか?急にインターネットが使えなくなると、仕事やプライベートで大きな支障が出てしまい焦りますよね。
この記事では、Wi-FiのSSIDが表示されない場合に考えられる原因と、誰でも簡単に試せる具体的な対処法を分かりやすく解説します。
主な原因は「Wi-Fiルーターの一時的な不具合」か「接続したい端末(パソコンやスマートフォン)の設定ミス」の可能性が高いです。一つずつ確認していけば、きっと解決策が見つかります。
原因1:Wi-Fiルーターや接続端末の一時的な不具合
最もよくある原因が、Wi-Fiルーターやパソコン、スマートフォンの一時的な不具合です。長時間連続して使用することで、内部のプログラムが正常に動作しなくなることがあります。
原因の解説
電子機器は、長時間稼働し続けることで内部に熱がこもったり、ソフトウェアに予期せぬエラーが蓄積されたりすることがあります。このような場合、再起動して一度リフレッシュすることで、問題が解消されるケースが非常に多くあります。
具体的な解決手順
- 接続したい端末(パソコンやスマートフォン)を再起動します。
- Wi-Fiルーターの電源コードをコンセントから抜き、30秒〜1分ほど待ちます。
- 再び電源コードを差し込み、ルーターが完全に起動するまで数分間待ちます。多くのルーターには、起動状態を示すランプが付いています。ランプの点灯・点滅が安定するのを確認してください。
- 端末を再起動した後、Wi-Fiの一覧に目的のSSIDが表示されるか確認します。
原因2:端末のWi-Fi機能がオフになっている
意外と見落としがちなのが、パソコンやスマートフォンのWi-Fi機能自体がオフになっているケースです。何かの拍子に設定が変わってしまうことがあります。
原因の解説
ノートパソコンには、キーボードのショートカットキーや本体側面の物理的なスイッチでWi-Fiのオン/オフを切り替えられる機種があります。また、スマートフォンでは機内モードがオンになっていると、Wi-Fi機能も自動的にオフになります。
具体的な解決手順
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Windows 11 の場合:
- 画面右下のタスクトレイにある、ネットワークアイコン(地球儀や扇形のマーク)をクリックします。
- 表示されたクイック設定パネルの左上にある「Wi-Fi」ボタンが青色(オンの状態)になっているか確認します。灰色になっている場合は、クリックしてオンに切り替えてください。
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スマートフォンの場合 (iPhone/Android共通):
- 画面の上部から下にスワイプして「コントロールセンター」や「クイック設定パネル」を表示します。
- 「機内モード」(飛行機のマーク)がオフになっていることと、「Wi-Fi」(扇形のマーク)がオンになっていることを確認してください。
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ノートパソコンの物理スイッチ:
- お使いのノートパソコンの側面やキーボードの上部(Fキーなど)に、Wi-Fiのマークが付いたスイッチやキーがないか確認してください。もしあれば、それでオン/オフを切り替えてみてください。
原因3:Wi-Fiルーターの「ステルス機能」が有効になっている
セキュリティを高めるために、Wi-Fiルーター側でSSIDを意図的に隠す「ステルス機能(SSID秘匿機能)」が有効になっている可能性があります。
原因の解説
ステルス機能は、Wi-Fiの電波は発信しているものの、その名前(SSID)を周囲の端末に知らせないようにする設定です。これにより、関係者以外がネットワークを見つけることを困難にしますが、自分で接続する際にもSSIDが一覧に表示されなくなります。
具体的な解決手順
この場合、SSIDを手動で設定して接続する必要があります。
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Windows 11 の場合:
- 「設定」>「ネットワークとインターネット」>「Wi-Fi」の順に開きます。
- 「既知のネットワークの管理」を選択し、「ネットワークの追加」をクリックします。
- 「ネットワーク名(SSID)」、「セキュリティの種類」(通常はWPA2またはWPA3)、そして「パスワード」を正確に入力し、接続します。
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iPhone の場合:
- 「設定」アプリ >「Wi-Fi」を開きます。
- ネットワーク一覧の下にある「その他…」をタップします。
- 「名前」にSSID、「セキュリティ」を選択し、「パスワード」を入力して「接続」をタップします。
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Android の場合:
- 「設定」アプリ >「ネットワークとインターネット」>「インターネット」を開きます。
- ネットワーク一覧の一番下にある「ネットワークを追加」をタップします。
- 「ネットワーク名(SSID)」を入力し、セキュリティの種類やパスワードを設定して保存します。
原因4:端末がWi-Fiの周波数帯に対応していない
Wi-Fiには主に「2.4GHz」と「5GHz」という2つの周波数帯があります。比較的新しいルーターは両方の電波を出せますが、古い端末は5GHzに対応していない場合があります。
原因の解説
5GHzは通信速度が速く電波干渉に強い半面、障害物に弱いという特徴があります。一方で2.4GHzは速度では劣りますが、壁などの障害物に強く遠くまで届きやすい特性を持っています。お使いの端末が5GHzに対応していない場合、ルーターが5GHzのSSIDしか発信していない設定になっていると、そのSSIDは表示されません。
具体的な解決手順
- お使いのWi-Fiルーターの管理画面にログインします。
- 無線LAN設定の項目で、2.4GHzと5GHzの両方のSSIDが有効になっているか確認します。もし5GHzのみが有効になっていたら、2.4GHzも有効に設定してください。
- 多くのルーターでは、SSIDの末尾に「-A」や「-G」(例: xxx-A, xxx-G)を付けて周波数帯を区別しています。「-G」や「2.4」などが付いている方が2.4GHzのSSIDです。
それでも解決しない場合に試すこと
上記の基本的な対策を試してもSSIDが表示されない場合は、以下の方法を試してみてください。
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Wi-Fiルーターのファームウェアを更新する:
ルーターのソフトウェア(ファームウェア)が古いと、不具合の原因になることがあります。メーカーの公式サイトで最新のファームウェアが提供されていないか確認し、手順に従って更新してください。 -
端末のネットワーク設定をリセットする:
パソコンやスマートフォンのネットワーク設定に問題が起きている可能性もあります。設定をリセットすると、これまで接続したWi-Fiのパスワードなどはすべて消えてしまいますが、根本的な解決につながることがあります。- iPhone: 「設定」>「一般」>「転送またはiPhoneをリセット」>「リセット」>「ネットワーク設定をリセット」
- Android: 「設定」>「システム」>「リセットオプション」>「Wi-Fi、モバイル、Bluetoothをリセット」
- Windows 11: 「設定」>「ネットワークとインターネット」>「ネットワークの詳細設定」>「ネットワークのリセット」
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Wi-Fiルーターの設置場所を見直す:
Wi-Fiの電波は、壁や家具、特に電子レンジやコードレス電話などの家電製品によって弱められることがあります。ルーターを床や棚の奥から、家の中心に近い、見通しの良い高い場所へ移動させるだけで、電波状況が改善される場合があります。
まとめ
Wi-FiのSSIDが表示されないトラブルは、慌てずに原因を切り分けて対処することが大切です。最後に、今回のポイントを3つにまとめます。
- まずは基本の「Wi-Fiルーターと接続端末の再起動」を試してみましょう。
- 次に、端末のWi-Fi機能がオンになっているか、ステルス機能が有効でないかを確認します。
- それでもダメな場合は、周波数帯の設定やネットワーク設定のリセットといった少し踏み込んだ対策を試みてください。
この記事が、あなたのWi-Fi接続に関する悩みを解決する一助となれば幸いです。快適なインターネットライフを取り戻しましょう。
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