【Windows 11】タスクマネージャーにGPU温度が表示されない?原因と解決策を分かりやすく解説

Windows 11のタスクマネージャーで、パソコンの心臓部の一つであるGPU(グラフィックボード)の温度が表示されず、お困りではありませんか?パソコンのパフォーマンスを管理する上で、GPUの温度は重要な指標です。この記事を読めば、その原因と具体的な解決策がわかります。

主な原因は、「グラフィックドライバー」に問題があるか、「GPUが温度表示の条件を満たしていない」可能性が高いです。これから、一つずつ確認していきましょう。

原因1:グラフィックドライバーが古い・破損している

原因の解説
グラフィックドライバーは、Windows 11とGPUを繋ぐための重要なソフトウェアです。このドライバーが古かったり、何らかの原因でファイルが破損していたりすると、GPUの情報を正しく取得できず、温度が表示されなくなってしまいます。

具体的な解決手順
ドライバーを最新の状態に更新することで、問題が解決する場合があります。更新方法は主に2つあります。

1. デバイスマネージャーから更新する
初心者の方に最も簡単な方法です。

  1. スタートボタンを右クリックし、表示されたメニューから「デバイスマネージャー」を選択します。
  2. 「ディスプレイアダプター」の左側にある矢印をクリックして、お使いのGPU名を表示させます。
  3. 表示されたGPU名を右クリックし、「ドライバーの更新」を選択します。
  4. 「ドライバーを自動的に検索」をクリックすると、Windowsが自動で最適なドライバーを探して更新してくれます。

2. GPUメーカーの公式サイトから更新する
より確実に最新版をインストールしたい場合は、お使いのGPUメーカー(NVIDIA、AMD、Intelなど)の公式サイトから直接最新のドライバーをダウンロードしてインストールする方法がおすすめです。

  • NVIDIA: GeForce Experienceというツールを使うか、公式サイトで製品を選択してダウンロードします。
  • AMD: 公式サイトのサポートページから、ご自身のRadeon製品に合ったソフトウェアをダウンロードします。
  • Intel: インテル ドライバー & サポート・アシスタントを利用すると便利です。

原因2:GPUが温度表示の条件を満たしていない

原因の解説
タスクマネージャーでGPU温度が表示されるためには、GPUが「WDDM(Windows Display Driver Model)」という仕組みのバージョン2.4以上に対応している必要があります。 少し前の世代のGPUや、一部の内蔵GPUではこの条件を満たしていないため、温度が表示されません。

具体的な解決手順
お使いのGPUがWDDM 2.4以上に対応しているか、以下の手順で確認してみましょう。

  1. キーボードの Windows キー + R キーを同時に押して、「ファイル名を指定して実行」ウィンドウを開きます。
  2. 入力欄に「dxdiag」と入力し、「OK」をクリックします。
  3. 「DirectX 診断ツール」が開いたら、上部にある「ディスプレイ」タブをクリックします。
  4. 右側に表示される「ドライバー」の項目内にある「ドライバーモデル」を確認します。ここのバージョンが「WDDM 2.4」以上であれば、条件を満たしています。

もしバージョンが2.4未満だった場合は、残念ながらお使いのGPUではタスクマネージャーでの温度表示はできません。その場合は、後述する専用ソフトの利用をご検討ください。

原因3:Windows 11が最新の状態ではない

原因の解説
タスクマネージャーの機能は、Windowsのアップデートによって追加・改善されることがあります。お使いのWindows 11が古いバージョンのままだと、GPU温度表示機能が正常に動作しない可能性があります。

具体的な解決手順
Windows Updateを実行して、システムを最新の状態に保ちましょう。

  1. スタートボタンをクリックし、「設定」を開きます。
  2. 左側のメニューから「Windows Update」を選択します。
  3. 「更新プログラムのチェック」ボタンをクリックし、利用可能な更新があればすべてインストールしてください。
  4. インストール完了後、パソコンの再起動が必要になる場合があります。

それでも解決しない場合に試すこと

上記の基本的な対策で解決しない場合は、以下の方法を試してみてください。

  • システムファイルチェッカーを実行する: Windowsのシステムファイルが破損している可能性も考えられます。管理者権限でコマンドプロンプトやWindowsターミナルを開き、「sfc /scannow」と入力して実行することで、システムファイルの破損をチェックし修復できます。
  • GPUメーカーの専用ソフトを確認する: NVIDIAの「GeForce Experience」やAMDの「Radeon Software」など、各メーカーが提供している専用の管理ソフトウェアでもGPU温度を確認することができます。
  • 専用のモニタリングソフトを利用する: 「GPU-Z」や「HWMonitor」といった、パソコンのハードウェア情報を詳しく表示してくれる無料のソフトウェアを使うのも有効な手段です。 これらはタスクマネージャーよりも詳細な情報を得られます。

まとめ

最後に、この記事の要点を3つにまとめます。

  • グラフィックドライバーを更新する: まずはドライバーが最新かを確認し、古い場合は更新しましょう。
  • GPUの対応状況(WDDM)を確認する: お使いのGPUがWDDM 2.4以上に対応しているかチェックしてみましょう。
  • Windowsを最新に保つ: Windows Updateを定期的に行い、システムを常に最新の状態にしておきましょう。

この記事が、あなたの問題解決の助けとなれば幸いです。

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