【Windows 11】可変リフレッシュレート(VRR)の設定が表示されない?5つの原因と解決策を解説

Windows 11でゲームなどをより滑らかな映像で楽しむための「可変リフレッシュレート(VRR)」設定。いざ設定しようと思ったら、項目自体が見つからなくて困っていませんか?

ご安心ください。この記事を読めば、なぜ設定が表示されないのか、そしてどうすれば解決できるのかが分かります。主な原因は、お使いのパソコンの「ハードウェア」か「ソフトウェア」のどちらかに対応していない可能性が高いです。

これから、考えられる原因とそれぞれの対策を一つずつ分かりやすく解説していきます。

原因1:モニターが可変リフレッシュレートに対応していない

原因の解説
可変リフレッシュレートを利用するには、お使いのモニター自体が「G-Sync」や「FreeSync」といった技術に対応している必要があります。これらの技術に対応していないモニターでは、Windows 11側に設定項目が表示されません。

具体的な解決手順

  1. お使いのモニターの製品名や型番を確認します。通常はモニターの背面や取扱説明書に記載されています。
  2. 製品名や型番をインターネットで検索し、メーカーの公式サイトなどで仕様を確認します。
  3. 仕様一覧の中に「G-Sync対応」「FreeSync対応」といった記述があるかを確認してください。もし記載がなければ、そのモニターは残念ながら可変リフレッシュレートに対応していません。

原因2:グラフィックボード(GPU)が対応していない

原因の解説
モニターと同様に、パソコンに搭載されているグラフィックボード(GPU)も可変リフレッシュレートに対応している必要があります。比較的新しい世代のグラフィックボードでないと、この機能は利用できません。

具体的な解決手順

  1. [スタート] ボタンを右クリックし、[デバイス マネージャー] を選択します。
  2. [ディスプレイ アダプター] の項目をダブルクリックすると、お使いのグラフィックボード名(例: NVIDIA GeForce RTX 4070, AMD Radeon RX 7800 XTなど)が表示されます。
  3. グラフィックボードの製品名をインターネットで検索し、NVIDIAやAMDといったメーカーの公式サイトで仕様を確認します。一般的に、NVIDIAではGTX 10シリーズ以降、AMDではRadeon RX 400シリーズ以降が対応しています。

原因3:グラフィックドライバーが古い、または正しくインストールされていない

原因の解説
モニターとグラフィックボードが対応していても、それらを制御する「グラフィックドライバー」というソフトウェアが古かったり、問題があったりすると、設定が表示されないことがあります。ドライバーは常に最新の状態に保つことが重要です。

具体的な解決手順

  1. お使いのグラフィックボードのメーカー(NVIDIAまたはAMD)の公式サイトにアクセスします。
  2. サイト内のドライバーダウンロードページで、お使いのグラフィックボードの製品名とWindows 11を選択し、最新のドライバーをダウンロードします。
  3. ダウンロードしたファイルを実行し、画面の指示に従ってドライバーをインストールします。インストール完了後にパソコンの再起動を求められた場合は、再起動してください。

原因4:接続ケーブルやポートが対応していない

原因の解説
意外と見落としがちなのが、パソコンとモニターを繋ぐケーブルです。可変リフレッシュレートを利用するには、「DisplayPort 1.4」以上、または「HDMI 2.1」以上に対応したケーブルとポートで接続する必要があります。

具体的な解決手順

  1. パソコンとモニターに接続されているケーブルの種類を確認します。ケーブルの端子の形状でDisplayPortかHDMIかを見分けられます。
  2. ケーブルの仕様を確認します。高品質なケーブルにはバージョンが印字されている場合があります。不明な場合は、DisplayPort 1.4以上、またはHDMI 2.1以上に対応した新しいケーブルを用意することをおすすめします。
  3. パソコンとモニターの両方の接続ポート(差し込み口)が、その規格に対応しているかも確認しましょう。

原因5:Windows 11やグラフィックボードの設定が有効になっていない

原因の解説
ハードウェアやドライバーに問題がなくても、Windows 11やグラフィックボードのコントロールパネルで、可変リフレッシュレートに関連する設定がオフになっていると利用できません。

具体的な解決手順
Windows 11の設定を確認する

  1. [スタート][設定][システム][ディスプレイ] の順にクリックします。
  2. [グラフィックス] をクリックし、次に [既定のグラフィックス設定の変更] をクリックします。
  3. 「可変リフレッシュレート」の項目があれば、スイッチをオンにします。 ここに項目自体がない場合は、他の原因が考えられます。

グラフィックボードの設定を確認する(NVIDIAの場合)

  1. デスクトップ画面で右クリックし、[NVIDIA コントロール パネル] を選択します。
  2. 左側のメニューから [G-SYNC の設定] をクリックします。
  3. [G-SYNC、G-SYNC Compatible を有効にする] にチェックを入れます。
  4. [ウィンドウ表示と全画面モードで有効にする] を選択し、[適用] をクリックします。

それでも解決しない場合

上記の基本的な対策で解決しない場合は、以下の少し発展的な方法を試してみてください。

  • モニター側の設定を確認する: モニター本体のメニューに、FreeSyncやG-Syncを有効にする設定項目がある場合があります。モニターの取扱説明書を確認してみてください。
  • ゲームモードを有効にする: Windows 11の「ゲームモード」が影響している可能性も考えられます。[設定][ゲーム][ゲームモード] から、設定をオンまたはオフに切り替えてみて、状況が変わるか確認してみてください。
  • Windows Updateを実行する: Windows自体が最新の状態でないと、正常に機能しないことがあります。[設定][Windows Update] から、システムが最新の状態であるかを確認してください。

まとめ

  • ハードウェアの確認: まず、モニター、グラフィックボード、接続ケーブルが可変リフレッシュレートに対応しているかを確認しましょう。
  • ソフトウェアの確認: グラフィックドライバーを最新の状態に更新し、Windows 11やグラフィックボードの設定が正しく有効になっているかを確認します。
  • 設定の見直し: モニター本体の設定やWindowsのゲームモードなど、関連する設定も見直してみましょう。

この記事が、あなたの問題解決の助けとなれば幸いです。あきらめずに一つずつ確認し、快適な環境を手に入れてください。

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