Windows 11でWindows セキュリティの「保護の履歴」を確認しようとしたら、何も表示されずにお困りではありませんか?「何かウイルスを見逃しているのでは?」と不安になりますよね。
ご安心ください。この記事では、保護の履歴が表示されない原因と、初心者の方でも簡単に試せる具体的な解決策を分かりやすく解説します。
主な原因は、そもそも脅威が検出されていない正常な状態か、保護履歴を管理するファイルが破損している可能性が高いです。それぞれのケースに合わせた対処法を見ていきましょう。
原因1:脅威が検出されていない(正常なケース)
最も考えられるのは、お使いのパソコンでウイルスや脅威が検出されていない、つまり非常に安全な状態であるというケースです。Windows セキュリティは、何らかの脅威を検出してブロックしたり、対処したりした場合にのみ、その操作を「保護の履歴」に記録します。
そのため、履歴に何も表示されないのは、問題がない証拠とも言えます。デフォルトでは履歴の表示期間が15日程度に設定されているため、しばらく脅威が検出されていなければ履歴は空になります。
【確認方法】
本当に履歴機能が正常に動作しているか確認したい場合は、テスト用のファイルを使って、意図的にWindows セキュリティに脅威を検出させてみましょう。
- EICARテストファイルをダウンロードします。これは無害なファイルですが、ウイルス対策ソフトがウイルスとして検出するように作られています。
- ダウンロードを試みると、Windows セキュリティが脅威として検出し、ブロックするはずです。
- その後、「ウイルスと脅威の防止」から「保護の履歴」を確認し、テストファイルがブロックされた履歴が表示されていれば、機能は正常に動作しています。
原因2:保護の履歴ファイルが破損している
保護の履歴は、特定のフォルダに保存されていますが、このファイルが何らかの原因で破損すると、履歴が正しく表示されなくなることがあります。
このような場合は、履歴ファイルを一度削除して、Windowsに再生成させることで問題が解決する可能性があります。
【具体的な解決手順】
以下の手順で、保護の履歴が保存されているフォルダを削除します。少し専門的な操作に感じられるかもしれませんが、手順通りに進めれば大丈夫です。
- まず、操作を安全に行うためにWindows セキュリティの改ざん防止機能を一時的にオフにします。
- スタート>- 設定>- プライバシーとセキュリティ>- Windows セキュリティを開きます。
- ウイルスと脅威の防止をクリックします。
- ウイルスと脅威の防止の設定にある- 設定の管理をクリックします。
- 改ざん防止のスイッチをオフにします。(操作後にオンに戻すのを忘れないでください)
 
- 次に、エクスプローラーを開き、以下のパスをアドレスバーにコピー&ペーストして Enterキーを押します。- C:\ProgramData\Microsoft\Windows Defender\Scans\History
 
- Historyフォルダの中にある- Serviceという名前のフォルダを右クリックし、削除します。
- パソコンを再起動します。
- 再起動後、先ほどオフにした改ざん防止機能を必ずオンに戻してください。
これで履歴ファイルがリセットされ、新たに検出された脅威が正しく表示されるようになります。
原因3:Windows Update や定義ファイルが最新ではない
Windows Updateや、Windows セキュリティのウイルス定義ファイルが古いバージョンのままだと、予期せぬ不具合が発生することがあります。 保護の履歴が正しく表示されない問題も、これらが原因となっている可能性があります。
【具体的な解決手順】
以下の手順で、Windowsとセキュリティ定義ファイルが最新の状態になっているか確認し、更新してください。
- Windows Updateの確認
- スタート>- 設定>- Windows Updateを開きます。
- 更新プログラムのチェックボタンをクリックし、利用可能な更新があればすべてインストールします。
 
- ウイルス定義ファイルの更新
- Windows セキュリティ>- ウイルスと脅威の防止を開きます。
- ウイルスと脅威の防止の更新にある- 保護の更新をクリックします。
- 更新プログラムのチェックをクリックし、最新の状態にします。
 
それでも解決しない場合に試すこと
上記の基本的な対策で問題が解決しない場合は、Windowsのシステム自体に問題がある可能性も考えられます。以下の少し高度な方法を試してみてください。
- システムファイルチェッカー(SFC)を実行する: Windowsの重要なシステムファイルが破損していないかチェックし、修復する機能です。 コマンドプロンプトを管理者として開き、「sfc /scannow」と入力して実行します。
- DISMコマンドを実行する: SFCで問題が解決しない場合に有効な、より強力な修復ツールです。システムファイルチェッカーの前に実行することが推奨されています。 コマンドプロンプトで「DISM.exe /Online /Cleanup-image /Restorehealth」を実行します。
まとめ
Windows 11で保護の履歴が表示されない問題について、原因と対策を解説しました。最後に、この記事の要点を3つにまとめます。
- 保護の履歴が空でも、単に脅威が検出されていないだけの正常な状態であることが多い。
- 履歴ファイルの破損が原因の場合、該当フォルダを削除して再起動することで改善が期待できる。
- 基本的な対策で解決しない場合は、Windowsのシステムファイルを修復するコマンドを試す価値がある。
この記事が、あなたの問題解決の一助となれば幸いです。
 
  
  
  
  
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